その名はキーフ。儚げダークな美しきこの世界。
Category : アルバムジャケット考
忘れた頃のアルバムジャケット話。
もう去年の暮以来のアップ。
この人を上げねばジャケファンから総スカンを食う。
キーフと言えばブリティッシュ・ロック。
CDの紙ジャケ復活というのは、
いわばミニチュアを手にしているようなもので
あの頃の実感こそ伴わないが、紙であるという触感や上下を押さえて開ける
懐かしい行為そのもの、それと店からいそいそと帰って
一刻も早く針を(その前に心構えが要る)下ろしたい気持ちを抑えた
往事の思いが高揚感と共にささやかによみがえったりする。
そんな機会に恵まれてキーフのジャケットも目にすることができる。
キーフは写真家である。
今まで紹介した写真家の作品と決定的に違うのは
素晴らしいワンショットを狙ってスコーンと完結させたというより、
あの30センチ四方に見事に物語を構築させたその手腕ではなかろうか。
それは確かに湿気や靄(もや)を帯びていて、
そこに登場する人物は謎めいている。
まるで映画のシーンのように背景が生きている。
躍動というのではなくて静謐な中で永遠に消えない種火のような、
見る者の視覚を執拗にトレースさせるような粘っこさや不気味さもある。
見開きデザインも多く、またキーフが手掛けるミュージシャンは皆クセもの揃いだ。
構図の面白さや処理の不思議さは
サクッとデジタル加工されたものとはやはり違う。
画面に味わいが漂う。
ぶらしたり、反転したり、赤外線フィルムを使ったりと
写真家ならではの職人的な小技のキレが生きている。
アルバムジャケット界のカルト的存在のキーフでした。








もう去年の暮以来のアップ。
この人を上げねばジャケファンから総スカンを食う。
キーフと言えばブリティッシュ・ロック。
CDの紙ジャケ復活というのは、
いわばミニチュアを手にしているようなもので
あの頃の実感こそ伴わないが、紙であるという触感や上下を押さえて開ける
懐かしい行為そのもの、それと店からいそいそと帰って
一刻も早く針を(その前に心構えが要る)下ろしたい気持ちを抑えた
往事の思いが高揚感と共にささやかによみがえったりする。
そんな機会に恵まれてキーフのジャケットも目にすることができる。
キーフは写真家である。
今まで紹介した写真家の作品と決定的に違うのは
素晴らしいワンショットを狙ってスコーンと完結させたというより、
あの30センチ四方に見事に物語を構築させたその手腕ではなかろうか。
それは確かに湿気や靄(もや)を帯びていて、
そこに登場する人物は謎めいている。
まるで映画のシーンのように背景が生きている。
躍動というのではなくて静謐な中で永遠に消えない種火のような、
見る者の視覚を執拗にトレースさせるような粘っこさや不気味さもある。
見開きデザインも多く、またキーフが手掛けるミュージシャンは皆クセもの揃いだ。
構図の面白さや処理の不思議さは
サクッとデジタル加工されたものとはやはり違う。
画面に味わいが漂う。
ぶらしたり、反転したり、赤外線フィルムを使ったりと
写真家ならではの職人的な小技のキレが生きている。
アルバムジャケット界のカルト的存在のキーフでした。















