ファンキーな陶植物たち…「ストレンジ プランツ 高澤 ナホ 展」
Category : 現代美術シッタカぶり




11月24日→11月29日【GALLRY はねうさぎ room2】
神戸芸術工科大学 造形表現学科 現代クラフト専攻在籍。
若さ溢れる、などという陳腐な言い回しで恐縮するが
“好きな形、心地よい形を楽しんで焼きました”という
率直なベクトルがそのまま作品に素直に反映されている。
ある“こなれた”感じが一種の落ち着きを与えるし、
決して奇抜さを売り物にしていない安心感がある。
タイトルが示す「奇妙な植物(草木)」のまま、
ファニーフェイスな作品が並ぶ。
だがよく見ると、トゲがある。
種子の様な頭部に牙のようなするどい犬歯を持ったものもある。
カワイイと近づいたら手を噛まれそうな植物たちである。
子宮をイメージした、食虫植物のような“捕虫袋”を持った作品は
その丸みや色合い(銅粉を釉薬に混ぜて)に生々しい質感を求めた。
シミやソバカスを連想させる表情が面白い。
ノーマルな丹波立杭焼の2点がかえって異色に見えるほどである。
床に直置きされたサツマイモの形から型をとったオブジェも
巨大なナメクジや臓物の艶かしさを感じさせて、
とても“チャーミング”だ。
陶芸に携わる人が一様に言う、
土との関わりの過程で得る一体感を
心から楽しんでいる様子は清々しい。
どんどん進化し、洗練されていくであろう
これからの動向もとても楽しみだ。
ちょっぴり若さを羨んだ(?)日…か。