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「 春 霖 〜 三橋 遵 」

Category : 現代美術シッタカぶり
2015.04.25~05.10【 GALLERYGALLERY + EX 】


これは失念、でした。
三橋さんとは3年前の小西さんの個展でご挨拶させていただいき、
続いて恵風さんでも拝見した作家さんでした。
特に小西さんの個展では動画撮影も許可していただき
ありがとうございました。
反省しきり…如実な加齢現象です、これは(汗)

どちらの個展も素晴らしく、
染色作家という出自を軽々と飛び越えて、
かつ詩的で情緒性の高い作品では終らない
ひときわ洒落っ気のある作風が魅力的な作家さんです。
今回と同じギャラリーで開催された
先の「MINIATURE WORKS THE KYOTO」での三橋さんの作品も
ひと味、というか軽妙な作風でひと際異彩を放っていました。
なんというか、飄々と、そして手の込んだ出来映えです。

さてこの春…春は果たしてあったのだろうか、と
いぶかしく思えるほどに
なんとなく夏にスキップしてしまいそうな陽気のこの頃、
そして春の長雨。
よくいう「なたね梅雨」というやつです。
秋雨とは違って、緑が色濃くなってツヤツヤしてくる、
夏へ向けての充電、前兆のようなもの、ですか、
春めく雨=春霖というわけです。

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会場はトレーシングペーパーの林に
雨粒の波紋が宙に浮いています。
よくデザインされた空間で
先に言った情緒性に加えて三橋さんのセンスが
伺える、インスタレーションです。
この空間に居ると
忘れますね、確かに日常の鬱屈やストレスから
逸脱して、アタマの中が、とてもいい意味で
ボーッとなります。
この感じはなんだろうか、とよく考えてみると
広重の雨、かなぁなどと…。
洗練されたかつてのジャポニズムの一端を
こういう環境で感じ取れるのも中々オツであります。

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三橋さんを紹介したサイトを見るとよくわかるのは
繊細さや優美さといった生来の持ち味である染色作家から
いわば「造形作家」にしか思えない三橋さんの作品を通じて言えるのは
ファイバーアートといわれるものが
染織を出自とする作家に多いなかで
染色作家である三橋さんがインスタレーションとしての
表現を展開し、作品に反映させてきたということが
あげられます。
染色というカテゴリに縛られることなく
創意を形にするための素材を自由に使いこなす三橋さん。
いつも作品を見て思うのは
そこに「言葉」が生まれてくることです。
俳句に於ける日本語の響きに呼応するかのように
作品ひとつ一つに物語性が与えられ、
事象に細かく向き合い、磨き上げられた精神文化を
とても繊細な形に表します。

お隣の部屋では今日も茶人が雨の中を見事に
優雅に遊泳しております。

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