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「 MATSUNE Michikazu curation 〜 Face Forward 」 Jakob Lena KNEBL/松根 充和

Category : 現代美術シッタカぶり
2015.08.22〜08.30【 KUNST ARZT 】

ヤコブ

このふくよかな女性こそ作家である
ヤコブ・レーナ・クネーべルさん、ご本人です。
ピカソが描く女性像。
果たして女性から見てどういう評価が下されるかはわからないし、
何よりピカソはそれを求めていないかも知れません。
あくまで「ピカソの女性」ですから。
この方はそんなピカソの女性のシルエットとは
似ても似つかないご自身をキャンバスに見立てて、
そこに描き入れることによるミスマッチングを
作品として率直に反映させています。
これを見て笑う人は果たしているでしょうか。
僕などは美しいなぁとさえ、思えます。
彼女が女性の「性」としての部分を
あえて意識させないためにボディ・ペインティングを施して、
色彩によって覆い隠されてしまう効果、
つまり相殺を考えているのなら、僕の見立てと合うのですが……
この展覧会のDMを飾る作品だけあって、
そのまま自身の存在感を醸し出しています。




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今回の展覧会のキュレーターを務められた松根 充和さんは
ウィーン在住のアーティストですが
コンテンポラリー・ダンサーとしても活動していたという、
ヨーロッパでの芸術活動が主な、
かなりな、お人です。
プロフィールを拝見すると
興味深い制作を次々となさっていて、
全方位的な触覚と発想の持ち主のようです。
覆面マスクで店に入って普通に買うという成果の展示、
手話の舞台作品、
馬についての歌100曲以上を編集、
二頭の馬に聴かせるインスタレーション「私は馬です」や
世界二十以上の都市で、
客がリストから選んだパフォーマンス小品(商品)を即売する
お店プロジェクト「ストア」などなど…。
今回の作品はご自分の眉毛を剃って、
髭に見立て、そのままパスポート写真としたものです。
もちろん渡航に際してはすでに髭は無く、
眉毛が生えているという松根さんが居ます。
パフォーマンスを含めた作品を
そのまま証明写真として残してしまうところなど(しかも期限付きです)
この方の作風には「したたかさ」で
社会のクレパスに果敢に切り込んでいくような痛快感と、
くすぐったい感じが伴います。天晴!






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