境界の捗り ~ むらた ちひろ
Category : 現代美術シッタカぶり

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2018.06.15~07.01
【 Gallery PARC 】
先日、
むらたさんもメンバーの
オープンアトリエに
お邪魔した際に
新作の兆しを感じさせるものが
一切無かった理由が
ここにあります。
力作揃いの
実に見応えのある展示です。
さて素人の
レビューもどきですが
テキスタイル→染色→型絵染めは
(当然不勉強もあるんですが)
方法論的な展開の限界と
どこまでも意匠効果に
終始している印象が
未だに否めなくて
なんとなく
みんな同じように
見えてしまうんですね。
ですから
むらたさんの作品には
見るたびに感じる
「色の機微」というものが
新鮮に感じられるのです。
毛細管現象によって
折られた舟の底から
帆へ向かって
色が這うように
“染色”される様は
染めるという
目的への行為とは
裏腹な
制御が効かない
あくまで色が主導する
インスタレーションとして
秀れて明解であり
様々な事象の果てにある
様々な想いを
連想させたりもします。
大きさを決めた
スクエアの中に
防染糊を置いて
色がそれを超えて
広がっていくという
手法の新作は
予め仕上がりサイズを
設定することで
色が浸透し
拡散し
止まることを
染料の量や濃度などによって
作家が経験値から
予測し完成させます。
好き放題に
偶然にできた
染めの滲みから
頃合いのいい
大きさにしてしまうのとは
全く異なります。
完成形を
フラッグ仕様に
した作品群も
「染めとテンション」という
揺るぎない関係性を
見事にひっくり返し
旗本来の機能と
併せ持った意味性を
含ませます。
書きたいことは
まだまだありますが
23日の京都新聞朝刊掲載の
むらたさんの
特集記事をご覧になれば
益々その魅力に
出会いたい欲求に
かられることでしょう。








