谷川 美音| 漆
Category : 現代美術シッタカぶり

2021.05.22~05.30
【 楽空間 祇をん小西 】
かつて
谷川作品を最初に見た時
真っ先に浮かんだのが
指揮図形で
次は
書を思わす
カリグラフィーでした。
つまりは
流体の痕跡。
漆はそもそも樹液ですから
こうして見るに
谷川さんの作品は
原初的な漆の姿へ
何周かまわっているようにも
思えます。
型紙を取って
FRPを加工すると言っても
これほどに滑らかに
液体感を視覚的に
留め置く=造形させることに
いつも感服し驚嘆させられます。
ことに立体造形の場合も
一切繋げる細工は無いとのことで
かつて
オープンアトリエの際に拝見した
工具類を思い出しながら
なるほど、と。
漆というマテリアルそのものの
静謐な主張を放つがための
強い存在感が
作家にとっての
創作の原動力になっていることは
当然ですが
同時に手強さや
独特な距離感というものも
魅力を醸し出す大きな要素に
なっているのでしょう。
この場、この空間だから映える
谷川さんならではの
”漆のシズル” とも言える
佇まいに
豊かな風情を感じました。
作家オフィシャルサイト↓
https://minetanigawa.com
ギャラリーサイト↓
https://gionkonishi.com









