最後の時を過ごす、その音と記憶と共に | 川中政宏 個展
Category : 現代美術シッタカぶり

2022.02.22~03.06(月:休)
15:00~19:00(最終日~18:00)
【 art space Korin 】
モノ、との表記について考えている。
物、ではなく、モノ。
物質、物性、物体、物我、物化、
物界、物理、物外、物価 ……
そのどれでもない、モノ。
言うなれば、目、科、属、種といった
冷静な分類においての、モノの区別、
そして、そんな
モノ、に親しみを覚え、
モノ、に愛着し、
そして、或る人は
モノ、に囚われ
モノ、で肥え
モノ、に陥り
モノ、に埋もれて死ぬ。
ミニマリズムが
取捨選択か自然淘汰かは
問題ではなく
どう、モノとか関わるか、
という点において
好きが高じて
モノを擬人化してしまう趣向と
その接し方にさほどの差はない
と、思っている、
あくまで私感として。
履き潰し
着たおし
締めて
被って
同じ時間を並行しながら
過ごしたモノたちは
目、科、属、種でも何でもなく
ただただ、
愛すべき対象、なのである。
対象にまぶされたカセットの表層、
つまり磁性体である粉とは
何を意味するのか。
それは録音された
時間=記憶、の定着である。
接写していた僕が
見たものは
星々の煌めきだった。
何とも、素敵では、ないか。
ドタ靴の表面に、
宇宙を、見るのだから。
この展示を
通り一遍に過ぎて行ったら
肝心なことはわからない。
モノ、とは、そういうもの。
ここはモノではなくて、もの。
何だかヘンテコなレビューに
なったが
限定された評価や
価値を求めない上で公表する
個人的な提示であり
表現であり、示唆だと
感じている。
つまりは川中さんという
見えないサイン=所有を
星屑にして、惑星にして
自身の宇宙義になぞらえたのである。
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