三宅章介 | 切妻屋根の痕跡のための類型学
Category : 現代美術シッタカぶり
2021.02.23~03.07
【 京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク 】
思えば三宅さんとの出会いが
どういった経緯だったのか
具体的にあまり覚えていない。
ただ印象深いのは
同じ嗜好であることを確認しつつ
内密なシンパシーを感じたこと。
そこに
ジェラシーが無かったといえば
嘘になるが
何せ相手は大学の先生。
専門家である。
展開はあくまで思慮深い。
ここにあるキーワード
「類型学=タイポロジー」が
僕と同じような対象を狙っていても
そこに専門性を忍ばせている
ある種のズルさ、なのであるね笑
ここに「視る=観る」ことができるのは
あくまで、束の間の痕跡で
こうして構築すること、芯のある
歯ごたえある展示は
僕には
まずできないなぁ、と。
三宅さんの
見立て結果としてのクールさは
僕の中では微塵も無い。
私ごとであるが
確か2016年だか17年に
Lumen galleryとGallery Mainの企画の
公募展で「疎を挟む」という
100点のL判プリント作品を展示して以来
ずっと、三宅さんと
同じネタを撮り続けている。
僕のはかなりバタ臭い写真で
スナップに近い。
写真から察知しようとされる
磨かれたアンテナをお持ちの方々が
この写真を見て感じることは
言わずもがなであるが
地方都市の歪みが
そのままエアポケットのようになった
この空白が同時に
家族親戚縁者の成り行きであるところの
相続にも後継にも
何よりもそのものの「道行=みちゆき」の
成れの果てであることを思うと
詩的な癖を入れ込んでしまう僕の
メランコリックな感情は
気が付いたら僅かに残ってる厄介な
もしかしたら、プラモデルの
「バリ」のようなものかもしれないな
と。
作家サイト↓
http://www.akiyoshi.jp/exhibition.html