fc2ブログ

植島 美智子 | 展の方向

Category : 現代美術シッタカぶり
1_202311251125181c8.jpg

2023.11.14~11.25(月:休)
12:00~18:00
【 galerie 16 】

当展のフライヤー裏面の
ギャラリーオーナー井上さんの
テイスト下に、まさに
現場で鉄板を焼き切っている
植島さんの図。
切り抜かれたリングと円のみで
組み上げられた彫刻は
見ようによっては
作家の主旨とは
おそらく無関係であろう
構成主義的造形や
キュビズムの骨格、といった
印象を僕なりに楽しめます。

屹立するそのリング、
円の切り淵は
ほとばしる炎と舞う火の粉の
痕跡が生々しく表れて
そこに加えられ、生じた
或る力を想像させ
より有機的な面ざしを
ふんだんに見せてくれます。

また、ギャラリー前室の
アペルトでの彫金リング作品の
展示の対比もまた絶妙で
メインの鉄彫刻の質量から
身に付けるもの、を超えた
ミニマムな彫刻、とも見えて
通底する植島さんの造形感が
窺えます。
それもこれも、
作家人生の時系列に於いて
”作り続けること”の
或る理由の果てにあるもので
植島さんの静かな熱情の
可視化、とも言える展示です。

ギャラリーサイト↓
https://art16.net

2_202311251125202bc.jpg

3_202311251125205ca.jpg

4_20231125112523261.jpg

5_20231125112525ce5.jpg

6_20231125112525e73.jpg

7_20231125112528830.jpg

8_202311251125279e9.jpg

9_20231125112530522.jpg

10_20231125112531f36.jpg

生誕100年・塔本シスコ 展 | 「絵と絵と絵の人生」出版記念

Category : 現代美術シッタカぶり
1_20231122212029e4b.jpg

2023.11.03~11.25(月:休)
13:00~18:00
【 ギャルリー宮脇 】

シスコさんで過去ブログ検索。
2009年といえば拙ブログ元年。
マイ・アートフル・ライフと題された
京都造形芸術大学ギャラリーオーブでの
丸木スマ、塔本シスコ、石山朔各氏の
三人展でした。
おそらくはそれがシスコさんの所見。
僕のその時の書き込みはといえば、

奇跡の三人は「老い」を超越し
痛快なほどにセオリーを吹き飛ばす。
それは「無心の愉楽」だ。
もしも若手作家との合同展でもあれば
彼らに勝ち目はないだろう。

↑14年前、こんなこと打ってました。
勝ち目、とか、馬鹿じゃなかろか笑

この時、すでにシスコさんは鬼籍に
入られていたが
このブログを改めて読んで
今では「老い」とは超越の対象でも
何でもなくて
並走しながら、横目で見ながら
素知らぬ顔で
自らを抜き去ることだと
今はそんな風に思う。
そのくらいの気概で良い、と。
但しシスコさんはそんなでもない。
ただただ描くことを
日常にしていただけだろう、
寝食と共に。
2005年に91歳で亡くなるまで
息子夫婦と二人のお孫と
四畳半の部屋がアトリエだったシスコさん。
それはそれは濃厚な日々だったであろう。
祝祭感と、どこか
Atgの映画の一コマのようなシーンを
思い出させる土着性、風土性を
感じさせる絵、である。
ギャラリーでは
野村誠氏の作曲から成る
「おかえりなさい、
シスコさん(讃)歌」が
流れており、
生前好きだったという筑前琵琶の音色と
250人以上の子どもたちの反応をもとに
シスコさんの絵から生まれた
8曲が流れていました。

お孫さんである福迫弥麻さんに聞く
美術展ナビ探訪↓
https://artexhibition.jp/topics/news/20210909-AEJ500937/
ギャラリーサイト↓
https://www.galerie-miyawaki.com

2_202311222120315a4.jpg

3_20231122212031178.j<br>pg

4_20231122212034bd4.jpg

5_20231122212034c8c.jpg

6_20231122212036da4.jpg

7_20231122212037ecf.jpg

8_2023112221204182b.jpg

9_2023112221204097f.jpg

10_202311222120423f9.jpg

11_2023112221211835b.jpg

12_20231122212119130.jpg

13_20231122212122fc8.jpg

14_20231122212122ea1.jpg

15_202311222121241a8.jpg

16_20231122212125cd9.jpg

17_20231122212127489.jpg

18_20231122212128ef1.jpg

19_202311222121308ad.jpg

20_202311222121315be.jpg

田中智美 個展 | something between White and Light – 白と光の間 –

Category : 現代美術シッタカぶり
1_202311220840427e7.jpg

2023.11.14~11.26(月:休)
11:00~20:00(最終日~16:00)
【 gallery G 】

よく「色合い」と言います。
その次に、色の、
対象の認識があります。
言うまでもなく、なんですが。

田中さんの版画作品の表情を
伝えるには
正直、この画像では
かなり難しいものがあります。
それだけに実物は、一見して
ミニマルな風合いとは異なる
対象を反映させる”色合い”とは
何か、という深い問いかけを
提示しているようです。
加えてホワイトキューブ空間との
更なる相性もあってか
美しいプレートラインが
際立っています。
不思議ですが、何となく
宇宙船に居るような気分にさえ
なってきます。

「白い対象物のイメージを
版に置き換え、白紙に凸凹をつけ
その上に白インクを刷り重ねている」
(ステイトメントより抜粋)

遠目近目で矯めつ眇めつで
作品の前を往来しているうちに
闇夜に目が慣れてくるように
観者に或る光景のようなものが
炙り出されてきます。

天野画廊での森佐代子さんから
広島に行くなら
是非行ってみて、と
紹介されたギャラリーです。
天井高5m越え、ガラス張りの
このギャラリーは
広島一の高層建築である
アーバンビューグランドタワーの
オープンと共に開設されたもので
ギャラリー周囲の公開空地は
学校帰りの小学生たちの
溜まり場ともなっていて
駆けっこに興じている様子が
なんだか嬉しく懐かしくも
ありました。

ギャラリーサイト↓
https://gallery-g.jp
ひろしまアートシーン↓
https://hiroshima-artscene.com

2_2023112208404440f.jpg

3_202311220840456f3.jpg

4_20231122084048af9.jpg

5_20231122084047c52.jpg

6_20231122084052c9e.jpg

7_20231122084051ad4.jpg

8_20231122084053b22.jpg

9_20231122084057e0d.jpg

10_20231122084057bc1.jpg

米澤柊・下村悠天 2人展 | 私があなたにつくまで

Category : 現代美術シッタカぶり
2023.11.03~11.24 (土日:休)
13:00~19:00
【 YOD Editions 】

米澤柊 Instagram↓
https://www.instagram.com/mendakoanime/
ギャラリーサイト↓
http://yoded.com

1_2023112207265275a.jpg

2_20231122072654309.jpg

3_20231122072654c9e.jpg

4_20231122072657cb1.jpg

5_20231122072659d38.jpg

6_20231122072659f58.jpg

7_20231122072701954.jpg

8_202311220727023d7.jpg

9_202311220727044bb.jpg

10_20231122072705044.jpg

11_20231122072735f27.jpg

12_20231122072737ab6.jpg

13_20231122072740398.jpg

白石効栽 個展 | 遠くに投げたからだ

Category : 現代美術シッタカぶり
1_20231122072236638.jpg

2023.10.28~11.21
08:00~20:00
【 京都岡崎 蔦屋書店  GALLERY EN ウォール 】

この人も、ステイトメントに
目が止まった作家。
もっと早くにレビューアップすべきが
日常のばたつきが足を引っ張り
今日の最終日を失念。

ハッと見て、パッと来て
スッと着地する心地よさ。
画面構成に
作家の目論見がストレートに
反映されて、そこが妙に
気持ち良い。
横割りも、縦ラインも、
胸のワンポイントも、
それぞれが、それぞれに
効いていて、爽快ですら感じる。
つまり、小難しい講釈なしに
支持体の面積中に見えてくる
潔い意図、が、美しいのだ。
絵描きは常に
不確かなものに、惹かれる。
なぜなら、それは
人生のほぼ全ての成分は
不確かなもので
構成されているから。
あとは学習と選択の問題。
ところが、ここも怪しいのが
人生、というよりも
ここで何かが、分かれるのだ。
不確かなものを描きながら
それでも作家は
どこかで絵画としての
”確かな”落としまえを
つけなきゃいけない。
そここそが肝であり
いとおかし。

例のステイトメントです↓
狭い場所を出て広いところに行きたいと思っていましたが、身体が邪魔だと感じました。森の中を迷うにも、広い海の上を漂うにも身体が傷つくことを気にしてしまう。そんな思い通りにいかない身体にうんざりしていたら、「遠くに投げる」ことを思いつきました。身体を遠くに投げたら広い平野に落ちてコロコロと転がったり、広い海にポチャンと漂ったりするのでは無いだろうかと考えました。投げられた身体が徐々に塵になって、目という澄んだレンズだけが残って、光を収拾し、収拾したそれらが星になって消える前に絵という墓に納めています。

白石効栽 Instagram↓
https://www.instagram.com/shiraishi_hyojie/?hl=ja

2_2023112207223853f.jpg

3_20231122072238db7.jpg

4_202311220722410ad.jpg

5_20231122072243afd.jpg

58カ国語に翻訳
English
お越しいただきありがとうございます

ナミキ・キヨタカ

………………………………………
アート・ドキュメント・ブック・
ミュージック・演劇・ダンス・
朗読・時事・ひがみ・そねみ・
やっかみ・おせっかい…
などなどシッタカぶって書きちらかしては
ゆらゆらと過ごしております。
言いたがり、やりたがり、ノリたがりな
のんのんとしたブログにお越しいただき
ありがとうございます。
facebookもよろしくです。
………………………………………

ここから、また…
最近の書き散らかし…
こんなこと書いてます
こちらへもどうぞ!